

僕は大学時代に、
今で言う『不登校』様症状になりました。
一晩中 家でゲームして夜明けに床につき、
昼過ぎに起きる。
昼食をとりながらまたゲーム。
それから夕食と入浴以外ずっとゲーム。
このような日が、
3年近く続きました。
きっかけは
受験の失敗、失恋、友人が出来ない、
授業について行けない、大学の先生とうまく行かない、
その大学の校風がまるで合わないことなどだったと思います。
プライドから、それを認めたくなく、
何とかついて行こう、周りに合わせよう、
自分を大きく見せようとし続けた、
・・・そういったことが
いつの間にかストレスとなっていったのだと思います。
自分でも、ゲームは現実逃避だと分かっており、
何度もこのゲーム漬けの生活をやめようとしました。
兄弟にゲームソフトを隠して貰ったり、
兄弟の机の鍵付き引き出しに入れてもらったり・・・
でもその後決まって
頼むから返してくれと懇願したり、
兄弟の部屋に忍び込み、鋏で引き出しをこじ開け、
結局またゲームをしてしまう・・・。
友人からも叱責され呆れられ見放されても
貧血で意識が朦朧となっても
それでもコントローラーを手放せない…。
ゲームをする喜びと同時に、
自分をコントロールできない恥ずかしさを
いつも味わってました。
たまに大学に行くと、
そんな自分が周りから軽蔑されているように思え、
『お前はこの大学にいるべきじゃない』
『この学校に相応しくない』
そう裏で言われているんじゃないか、
そんな被害妄想も
出て来るようになっていました。
『ゲームをする』
→『ゲームをする自分が情けない』
→『その情けなさをかき消すためゲームする』
この繰り返し。
その3年間から抜け出すため僕が最初にしたことは、
『ゲームをする自分を恥じないこと』
だったのです。
ゲームをする時に
「これは、気分を前向きにするためにするんだ」
と、意識してゲームする。
そして終わった後は、
「ゲームをする前より気分が良くなったのだからOK」と、
言い聞かせ、
自分を許しました。
『自分はゲームをやめたくてもやめられない情けない人間』
という受け身的イメージから
『自分は自分をより良くするためにあえてゲームをしている』
という能動的なイメージに変えたのです。
自分がこの行動を選び、
その結果少しでも良くなったところを評価する、
ということをしてみたのです。
すると
徐々にゲームへの執着が薄れ、
ゲームの時間が減っていきました。
おそらく
『自分の行動を自分でコントロールできる』という
自己効力感が回復してきたのでしょう、
そして外へ散歩に出るようになったり、
少しずつ勉強をするようになったり・・。
そして
どんな少しの努力、それこそ
英語の文章1行読む、というようなわずかな作業でも、
必ず褒めることにしました。
「まっとうな人間になるというゴールは、
何万光年も先にあるようなものかも知れない、
でも、1ミリでもそれに近づくことが出来たのなら、それで良しとしよう」
と言い聞かせて。
数か月後には、
人目が怖くて仕方なかった僕が
フリースクールで不登校生相手のボランティアをするようになり、
家庭教師のバイトまでするように!
「こんな自分じゃダメだ 今の自分を変えなきゃいけない」と
自分を責めている時はまるで変わらなくて、
「これでいいんだ 自分は十分よくやってる」と
自分を許して認めてあげると変わった。
ゲーム依存回復の第一歩は
自分を責めないことからだと思います。
後に、
アルコール依存症の治療で有名な松本俊彦先生が
同じ手法で依存症の人に関わっておられるのを見て、
「すごい!正解だったじゃん!」と
当時のダメ人間でしかなかった僕を
改めて見直してやることが出来ました。

