人の目が気になるときの工夫

「周りの人がジロジロ見てる」
「背後で何かヒソヒソ言っていた」
「『何か変』って目で見てた」など
不登校や引きこもりの子がたまに外に出た時
周りの目をやたら気にすることがあります。

人間は、自分が受け入れたくない感情を、
自分が持っているのではなく他人が持っているものと認識することで自分を守る
"投影 (Psychological projection)”という心の働きがあります。

 

不登校になった子が人目をやたら気にするようになるのも

本人が 無意識に自分に下している評価を、
他人の目を通して感じ取ってしまうから。

「学校に行けていない自分」を責めている子は
自分が責められているように思いますし、
不登校であることを悪く思っている子は
自分が悪く評価されているという不安を
他者の目に見てしまいます。

その責め苦、恥意識が強い子の中には不登校になったことを
誰か(教員、同級生、学校制度など)のせいにしていることもあります。
自分を責める気持ちを
親や同級生、教師の中に映し出し、
あたかも彼らが自分を責めているように感じるのです。

責めるような人もいないのに子どもが周りを避けている時は、
まだ自責の念が強い時。

また、心が傷ついて脆くなっている子もいます。

心が傷ついて脆くなっている状態というのは、
例えるなら、
内側と外側とを仕切るべき家の塀が
穴が開いてたり破損している状態です。
それだと
泥棒や関係のない人たちに、

侵入されやすくなるでしょ?

「人」は
色々な情報を持つ、非常に刺激の強い存在です。
それがこういった状態にあると、

過度にその刺激を感じ取ります。
身に何もまとっていない状態で、
交差点を歩いているようなものでしょうか。

そこで、
塀が脆くなっているのなら、
応急処置の塀、バリアーを張りましょう。
バリアーは、
マスクでもパーカー付きの服でも

イメージでも良いです。
効果は絶大ではありませんが、
子どもたちが僕に報告してくれた方法です。

ちなみに
人はマスクやサングラスなどしている人を、
冷たい人、怖い人のように感じるのだそうです。
なので

人を遠ざけるのにも、効果のある対処法なのですよ。

 

そして、

不安になっている子どもの言っていることを

否定したりせず聞いてあげて

(かと言って「誰かが私を悪く言ってる!」ということを真に受けたりもせず)

子どもの心を落ち着かせてあげましょう。

 

出来ていることを褒めたり、いいところを教えてあげたりして

子どもに自信をつけていってあげると

他人の目に自分を責める気持ちを投影することもなくなっていきますよ。

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